第23章 姫の反乱
「あ、秀吉さん」
「おう、家康か。天主になんか用か?」
天主から大量の書状を突き返され戻る途中の秀吉は、天主へと向かう家康とばったり会った。
「空良の症状が気になって.........ああなったのは俺のせいですし.....」
「ああ、それか........」
「何かあったんですか?」
「いや、なんて言うか.......」
どう説明しようかと秀吉が迷っていると.....
「ああっ!」
空良の叫び声が聞こえてきた。
「空良の叫び声!やはり何か良くない事が起こってるんじゃ!?」
「ま、待てっ家康っ!今は行くな!」
慌てて行こうとする家康を秀吉も慌てて呼び止める。
「はぁ?何言ってるんですか?だって.....」
「ああぁんっ!信長様っ、おっきいっ!ああっ!」
「っ................」
苦しそうでも、それは、悶え嬌声を上げる空良の声で、家康の顔は途端に赤くなった。
「あー、だからそう言う事だ」
書状を抱えた手で頭を掻きながら、秀吉も気まずそうに言う。
「なる程、催淫の方が出たって事ですね?」
「空良はこれは覚えてるのか?」
「分かりませんが、酒に酔ってる様な状態なので、恐らくは覚えてないと......」
「じゃあ、俺たちはこれは聞かなかった事にしてやろう。あいつが今日のことを知ったら倒れるだろうからな」
「そうですね。って言うか、秀吉さん何でそんなにたくさん書状抱えてるんですか?」
「あっ、これか?ちょうどいい、お前も一緒に読むのを手伝え!」
「はぁ?何で俺が?」
「元はと言えばお前の薬のせいだからな。所であの薬、今日中に治るんだろうな?」
「どうでしょう?何せ頭から全部被りましたからね」
「おいおい、明日もなんて事になったら困るぞ!」
「そんな事俺に言われても.....」
秀吉の予感は的中することになる。