第21章 焦燥
「の、信長様っ!」
信長様の膝の上、急に身体をこじ開けられた私は、まだ先の方しか入っていない信長様のモノと格闘中。
(何でこうなったんだっけ?)
確か、家康の所で試作品の薬が出来て、それを直ぐに飲んで欲しくて天主に走って来たら、光秀さんがいて、えっと、私の顔に何か書いてあるからと言って光秀さんが部屋から出てった後、予想通り口移しで飲ませろって言われて、(あっ、予想通りじゃなかったっけ)それで.......
(あれ、湯呑みは?)
手に握っていた筈の湯呑みはいつの間にか文机の上に置かれている。
「貴様の中に入りたい。力を抜いていろ」
「えっ、........はっ、........んん!」
息を吐く間もなく、ソレは私の最奥まで到達した。
「っく、..........熱いな....」
刺激に耐えられず信長様の首に抱きつく私を、信長様もぎゅっと抱きしめて声を漏らす。
「もうっ、信長様っ!いきなりすぎます!」
いつも色々と突然だけど、これは突然すぎる!!
「空良、愛してる」
「んっ.....信長様?」
いつもなら、私が怒ると何か意地悪な事を言い返してくるのに........
もしかして、何かあった?
「ん、.........」
優しく絡められる舌はいつもと変わらないのに、なぜか急かされている様に呼吸が奪われて行く。
「信長様、何かありましたか?」
なんだか、おかしい........
「何もない。苦い薬から逃げる為の口実だ」
「え、ひどい!口づけで飲ませたのに!」
「まだ苦味がする。寄越せ」
「ふ、.....ん、.................ん」
苦味なんて、私はとっくになくなって蕩けそうなのに.......