第21章 焦燥
「の、信長様っ!」
「貴様の中に入りたい。力を抜いていろ」
「えっ、........はっ、........んん!」
急に俺を受け入れた空良は必死で俺にしがみつく。
「っく、..........熱いな....」
空良の中は熱く、俺のモノをぎゅっと包み込む。
ざわざわした心が落ち着いていくのが分かる。
「もうっ、信長様っ!いきなりすぎます!」
瞳を潤ませ上気した顔で文句を言う空良に堪らなく欲情する。
「空良、愛してる」
「んっ.....信長様?」
柔らかな空良の唇。だが、俺の勘が警笛を鳴らす。
空良を手に入れてからというもの、嫌な予感が拭えぬ。
政宗や家康、己の身内と呼べる者にまで嫉妬をし、牽制をかけるなど、俺らしくもない事をしている自覚はある。
だが、抑えられない。
空良をこの腕に閉じ込めても、いきなりいなくなるような感覚に囚われる。
己の勘、それだけを信じてここまで来たが、今回ばかりは受け入れるわけにはいかぬ。
空良は俺の手で必ず守ってみせる。
「空良、貴様は俺のものだ」
不安を拭う様に、俺はそのまま空良を抱いた。