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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第21章 焦燥



「......昨夜は抱き足りなかったと見える」

拗ねた顔が近づくと唇が重なる。

「んっ、まって」

「待たぬ」

「んぅっ!」

袷に手が入れられると胸を掴まれ熱を呼び覚ます。

「んっ、の、信長様?」

「すっかり目が覚めた。....が、時間はまだある」

「へっ?」

「する事は一つだ」

「えっーーっ!!」

結局、朝餉の支度には間に合わなかった。





・・・・・・・・・・

「政宗ごめんね」

あの後慌てて身支度をして台所へと走り、今目の前の政宗に謝っている最中。


「..........付いてる」


「なに?」


「ここ、」

ちょんっと、政宗は私の首元を突ついた。


「?」   

「朝から派手に抱かれたか?」


「っ、...........」

今朝の痕がついてる!?


「面白い位に赤くなったな」

「やっ、これは......」

慌てて指摘されたところを隠すも、見られた後ではどうしようもない。


「信長様にそこまでさせるとは、お前も中々やるな」

ニヤリと、政宗は含み笑いを浮かべる。

「え?」

どう言う意味?

「そんな分かりやすい場所.....、俺に牽制をかけて来たって事だろ?」

「そんな事...分かんないよ」

痕なんて、もうどこに付けられてるのか、いつも途中から分からなくなるから....


「あの、ホント今朝はごめんね。昼餉か夕餉なら良いって言われたから、政宗の時間がある時にまたお願いしてもいい?」


「ああ、気にするな。俺も時間がある時は来てやるから」

「良かった。ありがとう」


「ほら、信長様の御膳だ。お前が持って行ってやれ。きっと喜ぶ」

「あ、うん」


作る事はできなかったけど、渡された信長様の膳を大切に運びながら、私は大広間へ向かった。



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