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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第20章 夢で逢いましょう



「どうかしたのか?」

「っ、足首が.....」

さっき押された時に捻ったのだろうか?右足首がズキっと痛む。


「それは大変だ」

「えっ!?」


「すぐに手当てを」

「わっ、....の、のののの信長様!?」

身体はいきなりふわりと浮き上がる。


「お、降ろして下さい。手当てなら侍女に、って、あれ?」


抱き上げられた腕越しに周りを見るけれど、誰もいない。


「くくっ、見たところ、其方しかおらぬ様だが?」


ええっ?みんなどこへ!?


「失礼する」

信長様は私を抱え、私が飛び出て来た部屋へと入った。

もう一度皆の姿を探してキョロキョロとしてみたけど、やはり誰の姿も確認できなかった。


信長様は座布団の上に私を下ろすと足に触れてきた。


「ぶ、無礼者!私に触れないで!」


「そう構えずとも足の様子を見るだけだ。それとも、何か邪な事でもお考えか?」


「そ、そんな事は......」

「ならば見せよ」

「あっ、.........」


大きな手が私の右の足首に優しく触れた。


「少し、持ち上げるぞ」


包み込む様に持たれると、足は宙に浮いた様な状態になった。

「これは痛むか?」

「い、いえ」

「ならばこれは?」

「っ、それは少し痛みます」


「骨に以上はなさそうだ。あとは熱を持たぬ様に冷やしておけば長引かぬだろう」


「そ、そう。もういいでしょ、離して...........ひゃっ!」


持たれた足に突然感じた、手以外の柔らかな感触..........

恐る恐る見ると......


「なっ、何をして!」

信長様が私の足首に口づけている。

「何って......水が無いので直接冷やしてやろうと思ってな」

「そ、そそそそそそんな事.......それにその様な所汚うございます」


冷やすどころか熱が出そうだ。
止めてもらおうと手を伸ばしても巧みに阻止されて届かない。



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