• テキストサイズ

叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第17章 恋仲〜後編〜



「だから、男と女が喧嘩した時は、美味いもん食わせるか、抱き合うしかねえんだが、信長様の夜伽にケチをつけて追い出されたとあっちゃ、前者しか残ってないだろ?もう、あらかた夕餉の支度は終わってて、後は味噌汁くらいだから、今夜は信長様の好きな豆味噌(赤味噌)の味噌汁をお前が作って仲直りのきっかけにしろ」


「う、うん」
(夜伽にケチはつけてないって事だけは伝えたいけど、これは無理そうかな)

「出汁の取り方は一緒だ。そこまでは出来るな?」

「はい」

「いい子だ」

クスッと笑うと、政宗は料理の味見や盛り付けに取り掛かりだした。

結局、夜伽の誤解を伝えることができないまま、私は政宗や厨番に味加減を教わりながら味噌汁を完成し、その場で夕食を済ませ、片付けをし、新しい部屋へと戻った。






「はぁ〜、一日が終わっちゃった..........」

部屋に戻った私はとりあえず腰を下ろして大きく息を吐いた。

「何か、目まぐるしい一日だったな.....」

秀吉さんに始まり、家康、小夜ちゃん、三成君、光秀さん、そして最後は政宗と、皆んなが心配をしてくれ色々な事を教えてくれた一日だった。


「信長様、ちゃん召し上がってくれるかな」

信長様の食の好みも今日初めて知った。

尾張で生まれ育った信長様は、味付けも割と濃い味が好みらしく、信長様や秀吉さんの膳は味付けを濃くしてあるそうだ。そして、たまに今日使用した豆味噌を飲まれるそう。(普段は合わせか麹)

信長様と一緒に暮らす中で、何度かこの豆味噌は飲んで私も好きだけど、いざ味噌を溶かして味見をすると、どの味が正解なのかが全くわからずで........、ようやく合格点が出た物が信長様の膳に添えられ、政宗さんが持って行ってくれた。

本当は自分で持って行って昨夜の事を謝りたかったけど、

『今日はお前も疲れただろう?信長様には明日会えばいい。離れて過ごすのも一興。なんだろ?部屋に戻って早く休め』

と言われてしまい、そのまま部屋に戻って来てしまった。




/ 679ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp