第14章 寄り道 後編
「入るでない!」
誰にも邪魔はさせん。
「し、しかしっ!」
「何人たりとも入ることは許さん!入れば即刻その首落とす!今すぐ下がれ!」
これは、俺と空良の命を賭けた戯れだ。邪魔はさせん。
俺の命令する声が天主に響き、バタバタと何人かの足音が遠ざかって行った。
「空良、早くしろ!前にも言ったが俺はそれほど気は長くない」
震える空良の手からぴすとるが落ちないように自身の手で固定して、心の臓に当ててやる。
「うっ、や....めて.......」
空良の身体の震えは一層増して止まらない。ここで奴が俺を撃てば、俺は間違いなく死ぬ。それでも構わないと考える俺は、もう貴様に狂っている。
「...............っ、できません........」
コトリと、空良はぴすとるを静かに床に置いた。
「っ...............」
膝を抱えて両手を握り締め、小さくなってうずくまる空良。恐らく、涙を耐えておるのだろう。柔らかな奴の唇を千切れそうなほどに噛み締めているのが見える。
「貴様が撃たぬなら、この勝負は俺の勝ちだ。約束通り貴様を貰う」
触れたくて堪らない空良の頭の後ろに手を入れると、力強く引き寄せ唇を奪った。
「んぅ...」
片手で帯を性急に解いて奴の柔らかな肌を求める。
「やっ、やだっ..........ん、」
まだ震えの止まらない身体は必死で俺に抵抗するが、そんなものは逆効果だ。
唇を奪ったまま滑らかな肌に手を滑らせ刺激を与えれば、奴の身体は少しずつ反応し始めた。
「っん、やっあ!」
日毎に感度の増していく空良に己の支配欲もどんどん増して行く。
脚を開き濡れ始めた奴の秘所に舌を這わせれば、嫌だと声を上げながらも甘い蜜を溢れさせる。
「あぁっ!」
「俺をもっと覚えろ」
いったばかりの空良を抱き起こしぐっと深く腰を沈める。
「んんっ、.........ふっ............あっ、」
まだ男を知ったばかりの身体には酷な仕打ちと分かっていても、歯止めが狂った様に俺は腰を打ちつける。