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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第4章 優柔と懐柔


『……TV観よう!』

元よりあまりTVを見る習慣はない、余計に落ち着かない気分になっていた。

『TVはダメだ!本にしよ!』

早々にTVを消し書斎から読みかけの本を持ち出す。
本を片手に紅茶を飲むのは毎日行っているはずなのに、少し離れた所に沖矢がいないだけでまったく別の事をしている気分になる。

『………私おかしい』

本を読んでも内容が入ってこず、ローテーブルに置く。
ソファに横たわり目を瞑る。

静まり返る音が耳に刺さりとても痛く感じた。

ふと目を開けると少し寝てしまっていたらしく時計を確認するも…

『二時間しか経ってない…』


『………夕飯の仕込みしよう!』

先日、有希子さんが送ってくれた牛たんブロックで"たんシチュー"を作り始める。

『一時間かからず仕込み終わった…』

まだ正午にもなっていない。
落ち着かない。

『……昴さん早く帰ってこないかな』

その言葉に最早違和感すら憶えることはなかった。


掃除や料理にお風呂の用意などしていると徐々に日は暮れはじめ、夕方になる。

『まだ夕方…、パンまで焼いてしまった…』

『昴さん帰りまだかな…』

すっかり日も暮れ夜が訪れる。
照明をいつもより少し明るくしソファに横たわる。

時計を見ると二十二時を過ぎていた。

漠然とした不安感は無くなるでもなく大きくなるばかり。
目から涙が溢れている事に気が付いた。


『…私、やっぱりどうかしてる…』

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