【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第1章 記憶と感覚
事務所に着くと蘭がお茶を運んでくる。
『蘭ちゃん、しっかりしてるよね。私が学生のころは…』
急に黙り込むを心配そうにコナンが覗き込んだ。
「さん、どうしたの?」
『…ううん、何でもな…くはないか…』
「?」
『あ、おトイレ借りてもいいかな?』
「どうぞ〜、その奥にあります」
はトイレに入りお財布から例の紙を取り出した。
――駐車場で待つ。
『…何て色気のない手紙』
トイレを出ると待ち人の毛利小五郎が戻っていた。
『あなたが毛利小五郎さん?』
「な、なんと美しいお嬢さん!私が名探偵の毛利小五郎です」
『 です』
小五郎はの片手をとり挨拶をしてみせた。
(この雰囲気、やっぱり私の事は知らないみたい…)
「さて、ご依頼の内容は?」
『…"私"を探してください』
「「え?」」
――目覚めてからの行動と感覚(法律に触れない部分)を、かいつまんで説明をすると、聴いているコナンの表情は固くなっていた。
「なるほど、それでスマホに残されたここを頼りに来たわけですね?」
『はい、もしかすると手掛かりがあるのではないかと…』
「でも、記憶喪失なら警察に行ったほうが…」
心配する蘭をよそに、自宅にある武器を見られるわけにはいかないと複雑そうに微笑むだった。
「ところでさんて安室さんと知り合いなの?」
『…どうしてそう思ったの?』
「話が盛り上がったって言ってたから!」
『…正直わからないかな?』
『さて…ここに手掛かりは無いようなので帰ります。ありがとうございました』
相談料を置き事務所を出るとコナンが走ってくる。
「さん!何か分かったら連絡とりたいから番号教えて、って小五郎のおじさんが!」
『そうね、伝えてもらってもいいかな?』
「うん!」
コナンの前でしゃがみ目線を合わせた。
スマホをひらき自分の番号確認する。
「あれぇ、さん。肩にゴミがついてるよ。取ってあげるね!」
『あ、ありがとう、コナン君』
『何か分かったらよろしくね』
「うん!さん、またね!」
大きく手を振り見送るコナンを背に安室の待つ駐車場へ向かう。
("私"を知るなら、最早こっちが大本命かな…)