【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第1章 記憶と感覚
安室が黙って考え込み数分が経過した頃…
運転席側の窓をコンコンとコナンがノックをした。
『えっと、コナン君!どうしたの?』
「お姉さんが戻ってこないから蘭ねーちゃんが心配してるよ」
『あぁ…ごめんね。待たせちゃったね』
結局口を開かなかった安室をジト目で見る。
「車の話で盛り上がってしまいましたね」
『ええ、そうね。楽しかったわ、とても!』
貼付けスマイル合戦を繰り広げる2人のピリついた空気にコナンは呆れ顔になっていた。
「安室さんもポアロ戻らないと梓さんが困っちゃうよ?」
「では、僕は先に戻りますね」
『案内ありがとうございました』
「さん、また後で」
コナンに聞こえないように耳元で囁く少し低い安室の声にの身体がビクッと反応した。
どちらもコナンは見逃さなかった。
『コナン君、一緒に戻ろうか』
「うん!」
("私"の事を知っているのは確定のはずなのに…あの険しい感じは…、まさか元カレ……にしては"私"嫌われすぎよね)
顎に親指を唇に人差し指をあてながら歩くの隣でコナンはコナンで思案していた。
(駐車場に車を停めてから安室さんとこの人は険悪な雰囲気だった。警戒はしておいた方がいいか…)
ポアロに戻りカランコロンとベルをならすと、混み合っていた店内もお昼時を過ぎ落ち着きはじめていた。
『蘭ちゃん、ごめんねー!』
「さん!心配しましたよ!」
席に戻ると淹れたてのコーヒーを安室が運んできた。
『コナン君と蘭ちゃんも何か頼んで?ご馳走するから遠慮なく!』
「わーい、お姉さんありがとう!」
「お言葉に甘えさせていただきます」
それぞれオーダーの物を口にはこび話題は依頼の話へとなった。
『きっと凄い変な話すると思うよ…?』
「変?」
『うん、私の事を危ないヤツって思うかも!』
「えー、危ない事件とか?」
『詳しくは毛利さんが戻ったらでもいいかな?』
「うん!」
「お父さんに連絡してみますね!」
その間も安室はのことを視界におさめていた。
「あと5分程で戻るそうです。事務所に行きましょう?」
『…そうね』
レジで会計をしお釣りを受け取る際にレシート以外の紙を手渡された。は何事もなかったかのようお財布にしまいコナンと蘭と共にポアロを出た。