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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第3章 予兆と徴標


『ッッ!!!』

は立ち上がりドアの方へ駆け寄ると男に後ろ手を掴まれ阻まれた。
そして先ほどと比べ物にならない爆発音がする。

力が抜け足がふらつくを木箱に座らせると、口に巻かれた布が外された。
次第に呼吸が荒くなると涙とともに過呼吸に陥った。

『…ぅ…っ、はぁっはぁっ、はぁはぁはぁっ…あぅ…はぁっ』

男はの顎を掴み背中を撫でながら唇を合せ、一定のリズムで二酸化炭素を送る。

「落ち着け、死んではいない」

酸欠で頭がクラクラする中で(LUCKY STRIKE、だ…昴さんだ…)と思った。

男は症状が落ち着くまで唇を合せ空気を送り続けた。

『うぅ…っふぅ…ぅ…何で…』

未だはっきりと顔は見えない男を見上げ、声も雰囲気も違うその正体に何故か確信が持てた。

「死んではいないと言っただろう」
『あ、あんな大きな爆発音…。見てもいないのに……何でわかるのっ……すばるさ

言い終える前に唇で塞がれた。
後頭部を抑えられ激しく深く…落ち着いた呼吸ですら食い尽くされるかのような…

『っっん!……ゃっ……っぁ…!!』


(零と、一緒にいた女性も爆発に巻き込まれ…目の前の男は昴さんで…手榴弾を投げたのも昴さん…)

受け止めきれない出来事に、目の前が徐々に霞がかり頭も身体もフワッと軽くなる。 

脳が、手足の先が痺れる。


自分に口づける相手にうつろな視線を合せる。


唇と、舌の感覚、香…


(…………ほら、やっぱり……昴さんじゃない…)


意識を手放した。

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