第2章 錯綜と交錯

身体を起こして膝立ちになり背中に腕を回し彼の身体に縋り付くと、彼もまたの身体をすっぽりと包み込む。

少し浮いた汗が冷え、冷たく感じる肌が心地良い。

そのまま口づけを重ねるとまた深く深く角度を変えてはお互いを貪る。
彼の右手は滑るように、行き場の無くなっていた熱をいまだ閉じ込める彼女の秘部を擽る。

『っあ…ぅっ……んっ』

膝立ちのまま足を少し開かせ左右の足の付け根から徐々に中心部へ指が動く。
割れ目には触れずに人差し指と薬指で弄ぶと、釣られたように陰核が刺激される。

『あ…あっ…んぅ…んん！』

そこへ中指も這わせ優しく擦るとあまりの快感に腰が引ける。
逃さないと言わんばかりに左腕で引き寄せお尻側から秘部の入口へ、中指を一本軽くあてる。

はこれから与えられるであろう快感に身を震わせ潤みきった瞳で彼を見つめ上腕を掴んだ。
それを合図ととった彼は意地悪に微笑むと指を突き立てる。

『っっ！！あっ……いや、っん！』
「嫌じゃなくて"イイ"だろう？」

ほぐされ尽くした身体は難なく指を飲み込み、その瞬間粘度のない透明な液体を撒き散らす。

『あ…やだっ…ん！』
「違う"もっと"だ」

羞恥心に耐えかね嫌だと繰り返すを楽しむかのように二本、三本と快楽に導く指がゆっくり増えていった。

中がキツく収縮し達する寸前で抜かれる。
そのたびに行き場の失った快楽が身体を駆け巡り、透明な液体を吐き出す秘部。
繰り返される毎に悲鳴に似た嬌声が部屋に響く。

『ああぁぁっっ！！！…うぁ…っっ！』

ふくらみの突起を舌で転がされ、右手はやわらかく擦られ陰核を刺激され、左手はまた中を弄（むさぼ）る。




膝立ちしている腿は小刻みに痙攣し続けた。