【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
ローテーブルを囲み、テレビを眺めていた。
組織のフロント企業である大手製薬会社の話と、真実が大幅に隠されたメディア用に用意された薄い内容でニュースは賑わっている。
「表向き…ってことね」
『事実なんて知らない方がいいわ』
「クソッ、進捗もねーか…」
『メディアに頼るしかないなんて、情けないわ…』
と新一はがっくりと肩を落とした。
「2人ともへこんでいても仕方ないわよ」
『志保…』
その日のうちにジンが捕まることはなく、次の日を迎えても状況が変わることはなかった。
ジンが何者かの手引きにより逃走を図ってから4日が、降谷と連絡が途絶えてから3日が経過した。
リビングに向かうと、志保と新一がソファーに腰を掛けている。
「連絡は…」
は首を横に振った。
「あの人のところに行ってみるか…」
『あの人…?』
「安室さんと連絡のとれる人のところだよ」
『少しだけ出てくるわね、1時間後に戻るわ』
は装備を装着すると、工藤邸を後にした。
燻銀なチューニングショップにFDを受取に向かった。