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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第10章 零の奪還


は降谷の膝に頭をのせる。

『あなたのどこを取ってもしっくりくるのよねー』
「それは光栄なことだな」
『ふふっ、そうでしょ?』

満足げなの右腕を取ると、小さな青い石のついたブレスレットを着けた。

『……どうして?』
「今日は、君の誕生日だからな」
『そっかぁ…』

は自身の腕でキラキラと輝く石を見つめた。

『あなた、私のことが大好きなのね?』
「そうだな…」
『深い青色、あなたの瞳と同じだもの』

はお酒で熱っぽくなった眼差しで、宝石ごしに降谷をじっと見つめた。
深い青色の奥に、深く淡い青色の瞳。

『キレイね、宝石もあなたも』
「…ありがとう」
『ねぇ、あなたはどうして私を抱かないの?』
「な…」
『私、待ってるのだけど?』

続きはなかなかやってこない。
酒の回るの思考は、ぺらぺらと饒舌だった。

「その言葉は、素面の時に言ってくれ」
『あら、酔ってないわよ』

酔っぱらいの常套句を吐くくらいは酔っているに、降谷は少しだけ便乗したくなっていた。

「それと、いい加減名前で呼んでくれないか」

意図はしていない、何故か降谷の名前を呼んでいなかった。

『零』

頬は紅潮し、瞳はゆらゆらと潤んでいる。
呼ばれなれていたはずの名前が、ずいぶんと久しぶりで、降谷はなんだかたまらなくなった。

「ケーキも買ったが、明日食べよう」

を抱えるとベッドに運んだ。

『まだ眠くないわ…』

と言いつつも、しばらく頭を撫でられるうちにはあっさりと眠りについた。

どんなでも好きで仕方ない。
誠実でありたいと思いを込めて、ブルーサファイアを贈った。
そう思えば思うほど、今のと肌を重ねることが難しく思えていた。

「誕生日おめでとう、」

何度も伝えた言葉を、寝ているに呟いた。

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