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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第10章 零の奪還



夕方に就寝したは、早朝に目が覚めた。
いつものように腕枕と背中に回される腕、この時間を幸せと呼ぶのかもしれなくて、少し怖くなっていた。

はそっとベッドを抜け出した。
冷蔵庫にはケーキの箱、腕にはブレスレット、の人生では経験のないこと。
母親はに興味のない人だったし、ジンがそんなことをするわけもない。

どこかで耳にした"幸せすぎて怖い"という気持ちが少し理解できた気がしていた。

ペットボトルの水を取りだして口に運ぶ。
少し遅れて目覚めた降谷もリビングに顔をだした。

『まだ早いわよ?』
「僕も早く寝たんだ。コーヒー飲むか?」
『うん、ありがとう』

コーヒーを淹れる降谷の隣に立ち、右腕のブレスレットを見せた。

『これもありがとう、とても気に入った』
「そうか、良かった」
『零の誕生日は?いつなの?』

が酔っていたから、名前で呼んでくれないかと降谷は言った。
明日になればきっと忘れてくれるだろうと思ったから…。

『自分で言ったんじゃない、かわいいひとね』

はけらけらと笑う。
降谷の頬と耳がほんのり赤くなっていたから。

「…7月31日」
『まだまだ先ね。楽しみね?』

その日を迎えたとき、当たり前のようにがここにいてくれる約束をしたように降谷に聞こえた。

悪戯っぽく笑うに、吸い寄せられるように口付けた。
眠ったままのの記憶に、少しの罪悪感を抱きながら。

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