【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
暖かくてとても心地好い感触に、うっすらと瞼をひらいた。
腕枕と、背中に回された腕、いつかと同じようでいて苦しさはない。
降谷の背中に腕を回し、まだ少しだけ重い瞼をとじた。
-Pipipi.Pipipi.Pipi…
再び目覚めたのは、降谷のスマホのアラームだった。
「起こしたか?」
『ん…』
「体調は?」
『んー、割りと…スッキリしてる』
あの後、容態はすぐに落ち着いたようで、規則的な寝息をたてるを降谷はベッドに運んでいた。
そして、の話した内容に、自身が戸惑っていたことから、降谷はそれ以上の追求をすることはなかった。
『起きるの?』
「はまだ寝ていても…」
と言いかけたたころで、逃がすまいとは降谷の足に足を絡めた。
『たまには…寝坊してもいいでしょ?』
胸元に顔を押し付け、背中に回した腕で強く引き寄せる。
降谷は小さくため息をついた。
「甘い拷問だな…」
ぽつりと呟くと、はふふっと笑った。
そのまま眠りにつき、2人がベッドを抜け出したのは正午過ぎになってだった。