【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
真白のワンピースを見てからというもの、はどこか気の抜けた雰囲気を醸し出していた。
ソファーにゆったりと腰を掛けたまま、窓の外の月を眺めている。
「、何か食べたいものはあるか?」
『…うん』
「明日はどこか出掛けるか?」
『…うん』
「…僕のことは好きか?」
『…うん』
絶賛、上の空だった。
あの真白なワンピースが何故こんなにも引っ掛かるのか、出ない答えを探る。
いつの間にか、降谷が隣に腰をおろしていた。
『いつの間に隣にきたの?』
「ずいぶん経つぞ?」
『そう、考え事をしてたの』
は降谷の膝の上に乗った。
『少しだけ…』
首に腕を回し、降谷の香りを吸い込んだ。
『はぁぁ…、落ち着く。何かしらねこれ…』
降谷はそっと腰に手を回し、に鼻を寄せた。
いつもと変わらないの香りがする。
「…変わらないな」
『…え』
"変わらないな"、耳にしたことがある言葉に、は目を見張った。