【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
コナンに案内されたルートを逆に辿り、敷地外に待機済みの緊急車両へ急ぐ。
様々な機関の人々が任務にあたる喧騒の中、を抱いた降谷か現れたことにより少しだけ静けさを生んだ。
それに気づいた風見が、血相を変えて走り寄った。
「降谷さん…さんは…」
「撃たれている。出血も多い…すぐに処置を…」
「了解しました」
風見はインカムに救急車の手配を伝えると、ほどなくしてやって来た救急車のストレッチャーにを乗せ、降谷も同乗した。
の着ていたワンピースは処置のために切断され、次々と医療器具が装着され、怪我の詳細も見てとれた。
腹部に1発の銃創、肩にも治りかけの銃創痕、そして首に巻かれた包帯。
隊員が包帯にも鋏を入れると、首から耳の裏にかけ一筋の鬱血痕がある。
それが意味するものはひとつしかない。
が選ばざるをえなかった最期の行為は、降谷の深層部分を抉った。
車内にはが生きている証だと伝えるように、ピッピッと電子音が響いている。