• テキストサイズ

【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第10章 零の奪還


「こんな場所でそんなもん握りしめて何をしている、ミスティ」

鋭く射ぬく視線と冷えた声は、背筋に嫌な汗を浮かばせる。

『ジン…』

後ろ手に扉を閉め、怖じけを悟られないように口を開く。

『あなたこそ、こんな場所で私にかまっている暇なんてないんじゃない?』

窓から見える、今もなお上がり続ける黒煙を示す。

「ここはもう終わりだ、来い」

腕をつかもうと自身に伸びるジンの腕をはらうと、数歩後ずさる。

『残念ね…ここが終わりじゃないの、あなたも私も、…組織も全部終わりよ』
「…ミスティ、お前まさか」
『ええ、そうね。ところであなたも逃げた方が良いんじゃない?』
「…何…?」

言い終わるなりジンに背を向け走り出す。
ジンの出現により、爆発に耐えうる十分な距離を確保する余裕はなくなっていた。

「ミスティ!!!」

ジンの苛立つ声と同時に聞こえるのは拳銃に手がかかる音。
は握りしめていた"そんなもん"の引鉄を進行方向の先にある離れた壁に向けて撃ち込んだ。
発砲音と重なるように爆弾のタイマーは起動し、ジンを巻き込みながら爆風は自身の身体にもせまっていた。

/ 299ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp