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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第10章 零の奪還


運が良かったとしか言えない。
あんな場所と状況で"私"を助けた男がいた。
コードネーム·ライ。
何度か共に任務をこなしただけの仲。
彼が"私"を助けた理由がわからない。
保守的ではないにしろリスクを犯してまで何故?

その後の事と、取り戻した記憶以前の事は、薬の副作用なのか元々なのか記憶はない。
シェリーの言う脳へのダメージがこれで済んだのなら儲けものだと思う。
ただ"私"はライに保護をされていたという情報でしか知り得ない。

そして目を覚ますと、あの部屋にいた。
記憶の欠如は想定以上だった。
見覚えのない重厚なガラスケースも武器も、自分の名前さえもわからない。
自身が何者なのか怖くなった。

ライはいずれ"私"が彼の元へ帰れるように計らったのか、端末には彼と関係のあるあの番号のみが登録されていた。

"私"はまた彼に出会ってしまった。
私もまた彼を愛してしまった。



私は"私"を取り戻してしまった。

私は組織の裏切り者。

コードネーム、…ミスティ

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