【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
感じたことのない圧迫感と異物感に、痛む身体は更に強張り、くぐもった呻きに近い声が漏れた。
「あら…力抜いてくれないと」
『……無、理、っやめ、て』
の反応などおかまいなしに、指は1本から2本へと増え窮屈な中を蠢く。
その頃には蜜壺の奥がじわりと熱をもちはじめ、塗りこまれた薬は想像通りに禄でもない物だった。
『…趣味が、悪い…わね…』
苦々しい表情を浮べる。
一般的な媚薬や催淫剤の効果はたかが知れている。
しかしこの薬の効果がどれ程までに及ぶのか恐ろしく思う。
呼吸は次第に荒くなる。
身体の中心は持ちはじめた熱に浮かされるように、意思とは反して逃げ場のない快感がを襲う。
の後ろを蠢いていた指が引き抜かれると、思わず小さく声が漏れた。
「どう?効いてきたでしょ?」
悔しさにベルモットを睨みつけると、声なんてあげるものかと唇を噛み締めるように硬く結んだ。
しかし睨みつけた瞳はすでに涙が滲みだし、紅潮した顔色も顕になり、塗りこまれた薬の効果は隠せていない。
ベルモットの目には、まさに仔猫が威嚇しているようにしか映っていなかった。
「可愛いわね、仔猫ちゃん」
手袋を外しゴミ箱へ投げ捨てるとベッドの脇に腰をかける。
の身体を掠めるように撫で続けた。
その様子をジンは薄っすらと笑いながら眺めていた。