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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第9章 零と執行人


狙撃手のリロードのタイミングで弾丸が飛んでこない好機にも関わらず、落下したFDのあげる煙に視界を遮られていた。

『…もう、……本当についてない…』

すると立ち込める煙の中からひとつの影が飛び出した。

『!!』

コナンを抱えた降谷が正面のビルのガラスを発砲する、も照準を合わせライフルを撃ち込む。

『…!』

1発も狙撃手へ向けなかったライフルには、弾丸が十発、全てを放ち終わる頃には頑丈なガラスは砕け散った。

『ふぅ…、追いかけてきて正解だった』

コナンを庇うようにビルへ転がり込んだ2人を確認すると、はライフルを装填し自身を狙う狙撃手へ照準を向けた。

『よくも、好き勝手してくれたわね』

反撃開始ののろしは、すでに激しく燃え盛るFDから無遠慮にあげられていた。


ビルへ飛び込んだ2人は痛む身体を起こす。
壁に撃ち込まれた降谷の銃弾とは明らかに違う弾丸が目についた。
コナンは思わず声に出して「ははっ」と笑った。
ガラスで切れた腕をおさえ、笑い出すコナンを不思議そうに降谷は見つめた。

「安室さんこそ、だね。愛の力は偉大だ」

ライフルの弾丸を"ほら"と手に取り見せる。
それはまさしくの撃ち込んだもので、降谷は小さな手のひらにのせられた弾丸を見つめた。
その表情の柔らかさは、コナンがはじめて目にするものだった。

「コナン君、彼女は僕の…」

降谷の言葉を遮るように、暗闇の中を切り裂くライフルの発砲音が響いた。

「…安室さん!」
「まさか…!!」

2人はのスマホに仕込んだままのGPSを確認する。
降谷は痛む身体を庇う事なく走り出した。

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