【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第9章 零と執行人
公安からNAZU不正アクセス事件の容疑者を有罪にするように命じられた橘は調査を進めていた。
そんな時に容疑者が出入りするゲーム会社で羽場は捕まった。
「彼がなぜそんなことをしたのかわからなかった…、彼を助けるよう公安警察に必死に頼んだ」
しかし羽場は自殺をした。
橘は公安警察を恨んだ。
弁護士事務所をたたみ、協力者として復讐する機会を狙っていた。
そして毛利小五郎を無罪にするよう公安警察から頼まれ、橘はその機会を見逃さなかった。
「有罪にしてやろうと思った」
「無関係な人達を巻き込んで?」
「仕方なかったのよ!…それがまさか公安警察の保護で生きていたなんて…、知っていたら、こんなことに…。二三一は今、あなた達の協力者なんでしょう?彼は…何番なの」
「…何番?」
「公安は裏では私達を番号で呼んでいるんでしょう?私は2291よね、じゃあ、彼は何番なの!?」
悔しさに涙を流す橘に降谷は告げた。
「橘鏡子、あなたを公安警察の協力者から解放する。いいな、風見」
「違法な作業は自らカタをつけなきゃならない、それが公安でしたね」
風見は手帳を取り出し何かを書きはじめた。
「羽場はここにいる、あなたはもう自由だ。彼に会いたいなら我々は止めない」
羽場の住所が書かれた紙を橘に差し出した。
「思い上がるな!!!」
橘はそんな風見の手を思い切り払いのけた。
羽場の住所が書かれた紙は風にのった。
『あ……』
「あんたの協力者になったのも私の判断!」
風見に思いの丈をぶつける橘を他所に、は走り出した。
の行動を読んだ降谷は後を追った。
「あんたを裏切ったのも私の判断!」
『あぁ…待って…待って…!』
の指先は1枚の紙を掴んだ。
しかし半歩先に、足を踏み込む床はなかった。
『あ……』
「!!」
背後に手を伸ばせば、降谷がいる。
思い切り伸ばした手は降谷が捕まえた。
『はは…落ちるところだったわ。ありがとう、危なかったわね…』
「君は…本当に!だいたい、書き直せば良い話だろう!」
『あ…。ほら、無事だったし、そんなに怒らないで?』
怒る降谷を宥め、は橘の元へ向かった。