【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第9章 零と執行人
「安室さんは、全国の公安警察を操る警察庁のゼロ…!」
風見の表情は固くなる。
「そんな安室さんに接触できるのは公安警察でも限られた刑事だけ、それが風見さんだったんだね」
「君は一体…君達は一体何者だ」
「江戸川コナン、探偵さ」
風見の視線はへ移る。
『え…、私?私は…えっとワケアリ探偵?』
見事なまでに緊張と緩和を生んだ。
風見は肩の力を抜き深く息を吐き出した。
「君の言う…、安室という男は……人殺しだ…」
「…え」
『…風見さん何を…』
「去年取り調べ相手を自殺に追い込んだ」
「自殺って…」
「悪い…君達に言う事じゃなかった」
風見はその場を後にした。
空は雨模様になり不穏な言葉を耳にしてしまった二人の心模様を映しているようだった。
は顎に親指を唇に人差し指をあてた。
風見の言う言葉を鵜呑みにしたりはしない。
そこにもきっと何かがある。
そして降谷の言葉を思い返し、数多の点を頭に浮かべていた。
『…違うと思う』
「うん…」
『何か、何かが…』
「さん?」
降谷は毛利小五郎の為、蘭の為にコナンは動くと口にしていた。
対象が毛利小五郎でなくてはいけなかった…。
『…利点、コナン君を動かすため』
「…え」
『毛利さんを犯人に仕立て上げた理由だよ』
「まさか…」
『蘭ちゃんのためなら一生懸命になる、でしょ?』
一つの点と点は線になった。