【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第9章 零と執行人
背を向けて歩く降谷の正面に見知った顔が現れる。
「…!」
(風見さん…)
すれ違いざまに風見は降谷へ何かを伝えた。
は風見の唇の動きを食い入る様に見つめた。
(…何だ、安室さんに何を話した?くそっ…!)
コナンは風見へ向かい走り出した。
「ねぇ!刑事さん!おじさんちから持ってったパソコン返してよー!」
子供力全開で風見の腕に飛びついた。
「僕の好きなゲームも入ってるんだからー!」
「あれは証拠物件だ、まだ返せない…」
「こら!コナン君やめなさい!」
目黒警部がコナンの襟首を持ち上げ風見から引き離した。
「博士が作ってくれたソフトなのにー」
風見は袖の皺をはたきながらの横を通る。
はすれ違いざまに風見の耳元へ唇を近づけた。
『2292導入成功』
「!?」
『なんの事?』
「…な…なぜ」
風見は驚き振り向くと、至近距離に見えるの妖しい微笑みに息を飲んだ。
「まさか…読唇術…?…降谷さん、さんは一体……」
立ち尽くす風見に背を向けてコナンと警視庁を後にした。