【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第9章 零と執行人
翌日になり、とコナンは警視庁へ目黒警部の元を訪れていた。
「小五郎のおじさんのパソコンが誰かに操られた可能性を調べてるんだよね?」
三人はエントランスにあるベンチに腰を掛けた。
「まあ、確かに日下部検事に追加の捜査を頼まれてはいるんだが…」
腕を組み言葉を濁す目黒警部を覗き込むようにコナンは続けた。
「言える範囲で教えて?新一兄ちゃんが小五郎のおじさんを助けるためにどんな情報でもいいから欲しいって」
正面からゆっくりと歩き三人に近づく人物をは視界に捉えた。
「毛利先生がどうしたって?」
突然かけられた声にコナンは警戒をする。
(…零)
「安室君」
降谷はと視線を合わせる事もなく、コナンを見据えている。
「聞いてたの?」
「何を?僕は毛利先生が心配でポアロから差し入れを持ってきただけだよ」
降谷は手元の紙袋を見せた。
目黒警部は手を横に振る。
「あぁ、毛利君ならもうここにはいないよ」
コナンの表情は訝しげになる。
「送検されたら原則身柄は拘置所へ行く…、安室さんが知らない筈ないよね」
降谷は顎に指をかけさも知らないかのように振舞う。
「へぇ、そうなんだ。君は相変わらず物知りだね」
そう残し背中を向け歩き出す、淡々と安室透を演じる降谷にの背筋は冷えた。
(これが公安の降谷零なの…)
目黒警部は立ち上がり降谷に声をかけた。
「あぁ、それから。拘置所にそういった物は差し入れできないよ」
振り向かず片手をあげ「わかりました」とその場を後にする。
(…何が狙いなんだ)
(狙いは何なの…)
不可解な降谷の行動に二人の思惑は重なる。