【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第7章 誘発と暴発
本来であれば公安が出てくる事件ではなく、降谷が動くために連れてこられた風見だった。
『…2人とも大丈夫かな』
備品倉庫から2人が出て5分も経過しない内に2発の銃声と悲鳴が響いた。
それをきっかけに警官の突入もあり、降谷が備品倉庫に戻ってきた。
「あとは風見が処理をする、出るぞ」
『うん、わかった!』
2人は慌ただしくなる現場からすんなり外へ出た。
『あ…売上金は無事だけど両替できてない…』
「そこは心配しなくていい」
数分前まで銀行強盗の事件の起きた現場にいたとは思えない発言だった。
「それよりも、…危ないことは…」
『今回は不可抗力!心配はかけた、ごめん』
「そうか、そうだな…無事で良かった」
『零が絶対来るって分かってたし、助けてくれてありがとう』
何事もなかったようにへらっと笑うを抱きしめると、ジャケットから香る風見のにおいに複雑な気分になる降谷だった。
その後、"事件現場に偶然居合わせた"風見の後処理のおかげで降谷との形跡が残ることは一切なかった。
そして風見はあの"降谷 零"の恋人は、銀行強盗2人を倒し完璧に縛りあげる不思議な彼女" "くらしいか務まらないなと思った。
持ち帰られたジャケットをどうしようか悩むその背中は綺麗な夕日に照らされていた。