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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第5章 偶然と必然


『零のって…どういう意味?』
「俺が組織に潜入した時にが気付いてしまった。痕跡も何一つ残していないはずだったが、俺のミスだ」
『うん?』
「どう探り当てたのかは俺にもわからない…」

少し力の抜けた降谷の腕をが抑え顔を覗けば何とも言い難い辛い表情をしている。

『え…、それは私の自業自得だし、零のせいではない』
「俺が潜入しなければ…」
『待って待って!仕事でしょ?零が責任を感じる事なんて一つもない』

彼はずっとこの事を悔やんでいた。を巻き込んだのは自分の所為だと責め続けていた。

『ねぇ…その所為で私が零を縛り付けているの?』
「? どういう」
『事績の念と……愛を……間違えて「っっ違う!!」

とても怒る彼の表情、はじめて見る顔だった。

『…ごめんなさ「愛してる」

一変して悲しそうな表情になる。

「頼むから二度とそんな事を言わないでくれ…、を愛しているんだ」
『でも…でもね。これから戻るかもしれない記憶の中に零を傷つけて裏切る事があるかもしれない…』

『私は自分の事として受け入れるしかないけれど…零は違う……私の事…嫌になるかもしれない』
「それは…覚悟の上だ。が俺を必要ないと言っても、俺は手放すつもりはない」

彼女が自分の元に戻った時に、自分をまた受け入れられた時に、既に彼が決めた覚悟だった。

にとって抱えていた不安は彼の覚悟で柔らかく解かれていく気分だった。

『…私も、零を愛してる』

触れるだけの優しいキスはの涙のように温かかった。

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