【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第5章 偶然と必然
それから数日後の朝。
降谷は公安もポアロも休みで家にいた。
(話すなら今日…、決心が揺らぐ前に)
ソファに腰を掛ける降谷に視線を合わせると、すぐに気づき目が合う。
「難しい顔をして、どうした?」
『…顔に出てた?……あのね、記憶が少し戻ってて話しておきたいの』
「思い出したのか!?」
少しでも期待が見えてしまう視線がにはとても痛かった。
『零の事に関しては申し訳ないけど…』
「…そうか」
『私が失踪した間に起きた事と、記憶が欠如した事に関して。零には聞くに堪えない話になる…』
「…聞かせてくれ」
空白の二年間の話をした。
科学者の女性に"もしもの為に"薬を作ってもらい歯に仕込んでいた。
そこに至った経緯は不明だが、ジンに自白剤を打たれた時に仕込んだ薬を使い朦朧とした意識の中、消されたかもしれない状況にあった。
運良く赤井に救出され半年保護された後に姿を消し、記憶はないはずだけど自分でここに戻ったのではないかと話した。
は降谷の顔が見れなかった。
『…ごめんなさい』
降谷は立ち上がるとをきつく抱きしめた。
「違うんだ…謝らせたい訳じゃない」
『違う?』
「そもそも、が組織に入ったのは…」
『? 零?』
「俺のせいなんだ…」