【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第4章 優柔と懐柔
トイレに運ばれると胃液を吐く。
沖矢は背中をさすり続ける。
『もっ、大丈夫…ごめん…』
水の入ったコップをコナンから渡されうがいをする。
朝から二度目のフラッシュバックのような物にはグロッキーになっていた。
立ち上がろうとすると足元のふらつくをまた横抱きにしソファまで沖矢が運んだ。
『御見苦しい所を…本当にごめん。ありがとう』
「気にするな」と沖矢は言うものの…吐く姿を見せるのは女としてどうなのかとは頭を抱える。
「まだ具合悪い?」
頭を抱えているを心配そうに覗くコナン。
『ううん、出したら落ち着いた。大丈夫!』
「さっきの頭痛で記憶が見れるようになるの?」
『うん、でも吐き気は今回がはじめてで』
「恐らく注射による経験がフラッシュバックしたのだろう」
『話の続きを』と沖矢に促す。
「黒のポルシェ・356Aに乗る男がジン"だ」と話を続けた。
組織の幹部で狡猾である事、頭もキレるが先を考えない残虐性もある事。
の見た物は記憶である可能性が高く、自白剤を打たれた後に当時組織に潜入し"ライ"と名乗っていた自分が運良く救出できた事。
半年ほど保護していたが、ある日いきなり消えた事。
コナンに紹介された時を思い返せば、会うたびに"保護"と言われていた。
深い仲と言われた事も間違いでは無かったようで、覚えていなかったとは言え命の恩人に失礼な態度を取りすぎたと身の置き場がないだった。
『何かもう…本当にごめんなさい』
「勝手にした事だ、気にするな」
『秀一は命の恩人だったのね。ありがとう。伝えられて良かった』