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【あおざくら】 君の夢が叶うまで_

第4章 学んだこと_






「解散!」



解散の合図が出され、その瞬間から俺たちは走った

急いで部屋に戻り荷物を持つ



やっと、外出ができる!




「よーし!外出だ!」



「外に行くぞ!」



「やっと終わったか」



「よぉーし、行くぞ〜」





………え?


ルンルンと走っている俺たちの横を通る部屋長とサブ長


どこから現れたの?

というかこの人たち、今なんて言った?




「行ってくる」




玄関前でノートとペンを、持ちながら出ていく人たちを記録している学生に話しかけてる坂木部屋長




『行ってらっしゃい〜
私もすぐ行くけどね〜』




え?あ、あれ、姉ちゃんじゃん!


って!そんな事言ってる場合じゃない!




「え?」




意味が分からず頭の上に?マークが浮かんでいる俺たちを見て、坂木部屋長が口を開いた




「おい!西脇」



「あー、悪い悪い
予定考えるのに夢中で忘れてたー
ハッハッハっ!」



いや、笑い事じゃねぇよ、ゴリラめ

どういう事か説明願おう




「引率外出
俺らがテメェらの保護者として、一緒について行くんだよ」




What's?今なんと…?


引率外出?

保護者?

ついてくる?




「外出マナーっつうもんがあるんだ!
厳しくチェックしてやる!」



「個人で勝手な行動なんてさせねぇからな!」




おいおい、マジかよ…


ニコニコしながらこちらを見ている姉ちゃん



なんだよ、あの顔、ムカつくな




「おい、近藤、俺たちの木札も外出にしておけ」



「あ、はい」




もう、俺は魂が抜けた返事しか出来なかった




「さぁー!行くぞぉ!部屋っ子どもぉ!」




ゴリラ、うるせぇよ…




『行ってらっしゃい〜
楽しんでね〜』




後ろで、腕を振りながらそう言ってる姉ちゃん


姉ちゃん、絶対それ、嫌味だろ




「ハァ…マジかよ…
そんなの聞いてねぇって…」




横にいる原田がボソリと呟いた



俺たちは思った。

自分らに自由などないということを



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