第3章 目の付け所_
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「いいか!先輩にはこう!
お前らはこう!」
そう言って、通称、上めしとべちゃめしを盛り付け始めた…。
名前でわかる通り、べちゃめしは明らかに不味そうだ
いや、不味い
ご飯がべちゃべちゃだ…
「美味しいご飯の盛り付けを心掛けるんだ!」
そう言って食べ始める
まぁ、食べれるだけいいか。
そう思っていると目の前にいる、坂木部屋長の動きが止まった
ドレッシングを片手に持ちながら__
「近藤、俺の前に好物のさば味噌ドレッシングがねぇ…
探してこい」
「は、はいっ!」
そう言われ、ご飯の途中だが、立ち上がり先輩方の後ろを回り探し始める
けれど、中々見つからない
人気なのか?
「失礼します!失礼します!失礼しm…」
前を見てなかったせいか
ドンッと音がし誰かにぶつかってしまった
やばっ!また反省文を書くことに…
「あっ…!っ…失礼しました!」
そう、目の前にいたのは姉ちゃんだった
危うく、こんなに人がいる前で、“姉ちゃん!”って言いそうになった
俺を見るなり姉ちゃんは、チラッと坂木部屋長の方を見て再び俺の方を見た
「えっと…」
『近藤学生!危ないじゃないか!』
「す、すみません!」
ひたすら、謝り倒す俺
姉ちゃん、なるべく手短に…
今、俺の昼食がかかって…
『…勇美、坂木が探してるさば味噌ドレッシングは去年から入荷しなくなったよ…』
「ぇ…」
俺の耳元でそう呟くと再び俺の方を向いた
『次から気を付けるように!』
「ッ!は、はいっ!」
そう言って、食器を持ちながら立ち去る姉ちゃん
入荷しなくなったって…まさか…
そう思い、急いで坂木部屋長のもとへ戻る
「あったか?」
「いえ…その…なくて…」
そこまで言うと西脇サブ長が意地悪そうに俺を見た
「そう言えば、お前の好きなさば味噌ドレッシングは去年から入荷しなくなったよな?」
「あー、そう言えばそうだったな
近藤、もういいぞ
早く食え」
「は、はいっ!」
姉ちゃん、ありがとう!
あのまま探し続けてたら俺、昼食、抜きだった…
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