第2章 乗り越えた先に_
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それを聞いた、坂木部屋長が突然指示棒を出し原田と沖田に向けた
「沖田学生!原田学生!
お客様扱いは終わりだ!
人様の税金を使う国家公務員としての自覚をもて!」
なんなんだよ、この状況は…
突然、先輩の態度が変わり、俺は戸惑う事しかできなかった
バシッ!という鋭い音が講堂に響く
坂木部屋長が持っている指示棒で壁を叩いたのだ。
「一人の失敗は全員の責任だということを忘れるな!」
坂木部屋長のその言葉が応えたのか
それとも、これ以上怒られるのは嫌なのか
俺の後ろで、再び腕立ての姿勢をする奴が現れた。
だが、俺の隣にいる沖田は、怯えた様子で西脇サブ長を見ている
すると坂木部屋長が、沖田と原田の対番、井上先輩と西村先輩に“ちゃんと指導をできていなかった罰だ”
そう言って腕立てを20回プラスした。
おいおい、そんなのって…
「っ…」
井上先輩の腰に足を乗せながら、坂木部屋長は叫んでる
「これらは決して罰ではない!反省だ!
キチンと指導できない自分を恨め!
嫌なら失敗のないようにしろ!」
反省って…
そりゃ、やり過ぎじゃねぇか?
「腕立て20回かかれ!」
連帯責任…。
つまり、全員がちゃんと出来てない限り何も進まない
誰か一人でも失敗すれば皆に迷惑がかかる
「っ…」
突然、どうなってんだよ…。
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