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【あおざくら】 君の夢が叶うまで_

第2章 乗り越えた先に_













入校式も終わり、一学年と認められた学生たちが部屋に戻ってくる



家族との時間を過ごしたからか顔色が良くなっているような気もする





さて、お客様の時間は終わりです__





真希が扉を閉めたのと同時にジリリリリ!!と一斉にベルが鳴り始めた






「え?なに?」







戸惑ってるそんな声が聞こえる



そんな声をかき消すように私は叫んだ






『日夕点呼!早く着替えなさい!』






着替え終わるのが早いか


ベルが鳴り終わるのが早いか




一足早く講堂に着いた私は坂木たちと共に、一学年を待っていた




先程の事があったから気まずくないと言ったら嘘になるが、私情を持ち込む訳にはいかない






「走れぇ!!」



「チンタラすんな!」






そんな上級者の声を聞きながら、一学年が走って講堂に集まってきた



顔には焦りの表情が出ており、中には既に顔が真っ青な学生もいた






「番号ー!始めぇ!!」



「一ッ!二ッ!三ッ!四ッ!」






坂木の声掛けを始めに点呼が行われる






「ぇ…ッ…五…!」






四まで順調に言ってたと思われるが、沖田学生が詰まってしまった




その瞬間、一学年以外の学生は腕立ての姿勢をとった

もちろん、一学年は何が起こったのか分からない表情をしている





当然だ



いきなり、日夕点呼と叫ばれ、急いで着替え講堂に集まる

この一週間、そんな急に叫ばれる事も走る事もなかった



これだけでも、焦りの材料は集まってる


そして、上級生の雰囲気が今までと違うと感じた学生がほとんどだろう






『全員…腕立て』



「腕立て用意!!」






坂木と私の号令を聞いても尚、腕立ての姿勢をとらない一学年




勇美も助けを求めるようにこちらを見ている

戸惑いながらただ、突っ立ってる一学年



すると、坂木がいきなり立ち上がり勇美の前に立った



次の瞬間、鈍い音がし勇美が無理やり押し倒された






「「「ッ!」」」



「腕立て用意だ。早くしろ」






坂木の低い声がやけに講堂に響き渡る






「早くしろぉ!!」






再び、坂木の怒号が講堂に響き渡った









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