第2章 乗り越えた先に_
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暫し、沈黙が流れたが俺は何も言えなかった。
どうすれば山下の誤解を解ける?
バチッと視線が合いそうになったのを回避する為、俺は思わず下を向いてしまった。
『…っ…好き…なんでしょ?
岡上学生の事が…』
沈黙の後、山下が先に口を開いた。
『…この一週間ずっと岡上学生の事聞いてくるし好きなんでしょ?
そうなんでしょ!』
突然、声を荒らげ俺の方を見る山下
何言ってんだ…?
オレが好きなのは__
本気で好きなのは__
「お前…それ、本気で言ってんのか?」
気付いたら自分でもビックリするぐらい低い声が出ていた。
そして、冷たい目で山下を見ていた。
ムカつく。
何も知らずにこいつは誤解して俺だけが空回りして…。
ジリジリと山下との距離を縮めていく
ついに、後ろは壁となった時、俺はダンッ!両脇に手を着いた
一瞬、驚いた顔をした山下だが、その目は真っ直ぐ俺を見つめていた
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