第1章 戦いの後
後で、、、アイツに聞いてみよう。
そう思い直した時、
ガシャン!!
廊下で何かが割れる音がした。
「わっ!わわわわ!い、伊之助さんっ!!目が覚めたのですねっ!?」
ハナだかいう小さい3人組が廊下にいた。
目が合ってハッとする。
「あっ!お前ら!!なぁ、他の人たちは!?権八郎は!?カナヲは!?今どこにいる!??」
身体の痛みも忘れて飛び起きて、その肩に掴みかかった。
「あっ!あの!!」
「あわ、伊之助さん、、、!!」
「ちょっと落ち着いて下さいー!!」
3人組の目に涙が浮かぶ。
「は、、、?何で泣いてんだよ、まさか、、、」
悪い予感が背筋を走った時、バシッと誰かに頭を叩かれた。
「ッテ!!」
「まったく、あなたという人は!1か月ぶりに目が覚めたと思ったら何ですか」
呆れたような怒ったような声が背中越しに聞こえた。
「、、、!」
その声に急いで振り返る。
「このコ達はあなたの剣幕に驚いて泣いているのです!炭治郎さんも善逸さんもまだ起きてはいませんが、今のところ容態は落ち着いていますよ!」
「、、、。」
その声はもう震えてはいなかった。
青い瞳は意志の強いままで俺を見下ろしている。
だがその頬や肩は少し痩せたようだった。
「カナヲも別室にいます。というかそんな傷で動いたら、、、って、あの!?」
気づいたら、アオイの肩を抱いていた。
涙がボロボロと溢れて、その服が濡れる。
「アオイ、、、みんな、、、ゴメン」
「な、ななな何ですか、急に!」
アオイがバタバタと暴れる。
傷が痛い。だけどそれよりも胸が痛んで、離すことなんてできなかった。