第1章 灼熱サンシャイン!【カリム・アルアジーム/切甘】
部屋のベットに入って眠ろうとするも、今日1日が濃過ぎてなかなか眠りにつけないでいるはもしかしたら今この状況自体が夢なんじゃないかと思って自分の頬をつねる
『いたたた…』
これが現実だということを実感して嬉しく思っているとコンコンと窓を叩く音がした。
はベッドから起き上がりカーテンと窓を開ける
『カリム様っ!?』
窓の外には満点の星空とカリム
の使ってる部屋は五階、ベランダもないこの部屋の窓の外にカリムが居るわけがないはずなのにそこにはカリムがいた。
「今日は星が綺麗だからな、夜の散歩に行こうぜ」
手を差し伸べられたカリムの手を取って下を見ると
『え、絨毯!?』
「うちの家宝の魔法の絨毯だ!レプリカだけどな」
絨毯は嬉しそうにフサフサを左右に振る。
『できません!家宝を足蹴になどっ…』
「足蹴って…ははは!本当は面白いな〜」
ほら早く来いよと言われて腕を引かれてそのまま魔法の絨毯の上に引きずり込まれたかと思ったら絨毯は一気に加速した。
『わっ!わわ速い速い』
「こら絨毯!もう少しゆっくり飛んでやれ!が怖がってるだろ」
カリムが絨毯を叱ってフサフサをギュッと握ると絨毯の速度が落ちてゆっくりと飛ぶようになった。
「ごめんな!コイツ美人が乗るとすぐ調子付くんだ」
『び、美人っ…!?』
「ほら見ろよ!星が綺麗だぞ」
カリムはの肩を叩いて星空を指差す
『…綺麗』
星はダイヤモンドのように美しく、下を見ると雲の切れ間から海が見える。
海は満月を反射して海面を彩る。
「な、スゲェだろ!?」
『はい…とっても!私…今日のこの景色一生忘れません。』
「ハハハ…大袈裟だなぁは!」
『カリム様、ジャミルさんから今日ご提案いただいたことなのですが』
「何だ?」
『私明日からアジーム家の使用人として働いていこうと思ってます』
「は今まで充分働いてきたんだから使用人なんかしないで俺と飯食って毎晩こうやって散歩に付き合ってくれてればそれで良いと思うんだけどな」
『お気持ちはとても嬉しいのですが私は貴方のために働きたいです。なのでこれからもよろしくお願いします。』
「そっか、がそうしたいなら」