第2章 野性味ジェラシー!【ラギー&レオナ裏夢】
ももちろん周りの人間同様パニックに陥っていた。
ショーの途中だと言うのにとにかく逃げなきゃ!という思考回路が働き、コンテナから降りて火の手がまだ回っていない舞台袖へと走った
「ちゃん!どこ行くの!?落ち着いて!戻っておいで!!」
調教師の声を振り切っては団員達にぶつかりながらも外を目指して走った。
裏口から出たはニューヨークの街中をただひたすら走り続けた。
「きゃぁぁぁ!!ライオンッ!ライオンだわ!!」
「わぁぁあ!誰かっ!!警察、警察呼べぇぇ!!」
ライオンが街中を走ってるところを見た市民達もまた大パニックを起こしていた。
騒ぎを聞きつけた警察官は拳銃でを威嚇射撃しながら追いかける
は銃弾を避けながら当てもなく走り続けた。
そうしていたらいつの間にか応援を呼ばれて街の警察官総動員でを追っていた。
進む方向からも警察官が来ていてはとうとう挟み撃ちに…どこへ逃げようかとキョロキョロ辺りを見回していた時。
はクラクションの音を背後に感じた。
そして目を覚ましたとき、あたりはニューヨークの街中ではなく草原が広がっていた。
木や布、大きな骨を使って作られた家らしきものが2、3件ポツポツとある程度で後はだだっ広い大地が広がっていて空には夕焼け雲が浮かんでいた。
『ここ…どこ?』
前日に雨が降っていたのだろう。
自分の倒れていたところから少し歩いたところに大きな水溜りがあってはそれを覗いた。
するとどうだろう。
そこに映るのは雌ライオンのではなくライオンの耳と尻尾を生やした人間の姿をした女性がいた。
『えっ…?』
ぺたぺたと自分の顔を触り、自分の体に視線を落とす。
は素っ裸だった。
「気がついたっスか?」
後ろから声がしては振り返る。
そこには金髪にハイエナの耳と尻尾のついた少年が立っていた。