第1章 灼熱サンシャイン!【カリム・アルアジーム/切甘】
その頃カリムとのいる宴の会場はお開きとなっていて、オンボロ寮の2人は帰ってスカラビア寮生は宴の片付けをしていた。
「今日の宴も楽しかったなぁ〜」
宴の会場から出て廊下を歩くカリムはご機嫌。
『はい、久しぶりの宴…とても楽しかったです』
もカリムの笑顔に微笑みかける
「今も、星が綺麗だ…」
カリムは窓から星を眺める
『カリム様と初めてお会いした日の夜を思い出しますね』
「あぁ、あの日も星が綺麗だった」
『カリム様、久しぶりにまた…夜のお散歩に連れてっていただけませんか?』
「良いぜ、行こう!今すぐ行こう!!」
カリムが宝物庫に絨毯を、取りに行こうとしていると絨毯の方からカリムの元へきた。
『絨毯!お久しぶり…最後にカリム様からのお手紙届けてくれたのは10日前だったから1週間ちょいぶりかな?』
がそう言うと絨毯は嬉しそうにに擦り寄る
「絨毯、良いところに来た。散歩に行こうぜ」
絨毯は喜ぶ素振りを見せた後とカリムが乗りやすいように階段を作ってくれた。
2人が絨毯に乗り込むと窓の鍵を器用に開けて外に出た。
『わぁあ〜』
久しぶりに乗る魔法の絨毯には興奮した。
「今日は満月か」
星が彩る空に物語に出てくるような大きな満月が浮かぶ
『綺麗…』
「綺麗な満月をこんな近くで見れるなんて最高の贅沢だろ?」
『はい!とても素敵な贅沢です。…カリム様はいつも私にたくさんの贅沢を教えてくださいます。私は、貴方に与えられてばかりですね』
が本当、情けない使用人ですと付け加えて眉を下げ、呆れ笑う。
「そんなことねぇよ。今まで俺が想像できねぇくらいの壮絶な人生送ってきたが幸せを知って笑顔が増えてくのを見てるとさ、俺…もっと幸せにしたい、もっと笑顔にしてやりたいって思うんだ」
『ですが、その私が感じる幸せも笑顔もカリム様に与えられているものですよ?』
「違うんだ。お前を喜ばせてあげたい、幸せにしたいって言うこの気持ちは…お前から貰ったものだ。」
空飛ぶ絨毯が月の真ん中まで来て満月に重なる
「好きだ…。俺は、お前を幸せにしたい。」