第1章 灼熱サンシャイン!【カリム・アルアジーム/切甘】
「…なるほど、つまり最初にスカラビア寮に行った時は鏡舎でジャミルさんに追い返されて気づいたら自室に戻ってて2回目に行った時はスカラビア寮内で別人のように豹変したカリムさんに冷たく追い返されたと?」
から事情を聞いたアズールはから聞いた話をまとめて復唱する。
『はい、カリム様が私に失せろと言って暴力まで…』
「えぇ〜?ラッコちゃんそんなことするキャラじゃないよね?」
「そうですね、私達の知るカリムさんはもっと温厚で懐の広い方ですよ。女性に暴言や暴力を振るうような方ではありません」
『ナイトレイブンカレッジに入られてから変わってしまったわけでは…ないのですか?』
「えぇ、僕もあの優しいカリムさんがそんなことするだなんて考えられませんよ」
みんな口を揃えてカリムはそんな事しないと言っている。
はやっぱりアレは本当のカリム様ではなかったのか?と疑問を抱く。
「昨日私達を訪ねてきた監督生さん達の話とさんの話も一致していますし、僕の予想も間違い無いかも知れませんね」
『予想…とは?』
「カリムさんは、何者かに操られています。」
『えっ…では、私の知るカリム様は居なくなってしまわれたわけではないのですね?』
「あはっ、そう言うことになるねぇ〜良かったねクマノミちゃん!元気出たぁ?」
フロイドはの口にイカスミパスタのイカを押し込む。
はそれを咀嚼しながら涙を流す。
『良かった…まだ私の知るカリム様は存在しているのですね!早く洗脳を解いて差し上げたい!』
「そうですね、私達もこれからカリムさんの洗脳を解く為スカラビアへ調査に向かうところです。ご一緒しますか?」
アズールがそう言ってくれたけれどの心の傷はまだ深くスカラビアへ行くことを考えるとまた怖いカリムの顔が浮かんで恐怖に震える。
『行きたい気持ちは少しありますが…まだ怖くてとてもついて行けそうにありません』
「分かりました。では、モストロラウンジの留守を任せてもよろしいですか?」
『はい、それくらいなら』
「ありがとうございます。ジェイド、フロイドそろそろスカラビアへ行きますよ」
「「はい/はぁ〜い」」
オクタヴィネルを出て行く3人の背をが見送る
『行ってらっしゃいませ』