第1章 灼熱サンシャイン!【カリム・アルアジーム/切甘】
「分かりました、ひとまずこの事は黙っておきましょう」
アズールがそう言ってを見下ろす
『ほ、本当ですか!?』
「えぇ、これが後々何かしらの交渉材料に使えるかもしれませんしね」
アズールのゲスな笑顔には生唾を飲み込んだ
「ジェイド、フロイド2人ともそれで良いですね?」
「はい」
「あはっ、いいよぉ〜」
「では、さん貴方にとって1つ有益な情報を教えて差し上げましょう。カリムさんはこのホリデーの間は寮に残ります
スカラビア寮がマジフト大会と期末テストの成績最下位だった為寮生全員で補習を行うそうです。」
『カリム様が、寮に…!』
の顔が明るくなった。
「明日にでもスカラビア寮に行ってみてください」
『ありがとうございます』
はその日大掃除を終えた後、自室でまた倒れる様に眠りについた。
そして次の日、アズールに言われた通りスカラビア寮へ向かう為鏡舎を訪れた。
するとそこには料理を持ったジャミルと監督生、グリムがいた
『ジャミル…さん』
「お前は…か?」
「なんだなんだ?ジャミルの知り合いなんだゾ?」
「お前どうしたここに?」
『ジャミルさん、話せば長くなるのですが…カリム様はっ!カリム様はお元気ですか?合わせて頂けませんか?』
ジャミルに縋り付く必死なにジャミルはため息を洩らし、を引き離す。
「カリムは元気だ。だからお前は安心して屋敷に帰れ。」
『カリム様にお会いするまでは帰りません!』
「聞き分けが悪い奴だな。俺は《帰れと言ってるんだ》」
ジャミルは自分のユニーク魔法を発動してを強制的に洗脳した。
『はい、分かりました』
はのろのろとオクタヴィネル寮へ帰っていった。
「おい、ジャミル良いのか?アイツなんかカリムにスゲェ会いたそうにしてたゾ!ひと目合わせてやっても良かったんじゃないか?」
「そうだよ、なんか可哀想」
「良いんだ。ほら、早く行くぞ。カリムが待ってる」
2人と1匹は料理を抱えてスカラビア寮へ入っていった。