第1章 灼熱サンシャイン!【カリム・アルアジーム/切甘】
モストロラウンジでの労働は砂漠の奴隷商人もびっくりな忙しさ
部屋に帰る頃にはもう日付が変わっていては倒れ込む様にベッドで眠った。
あれからずっとそんな日が続き、勝手に休日にもシフトを入れられていたはほぼ毎日働き詰めの日々を送っていた
同じ学校にいればカリムと会うチャンスはあるだなんて言うのは砂糖菓子よりも甘い考えだったと痛感した。
だが、ついにそんな日々から解放される時が来た。
ウィンターホリデーだ。
多くの学生達が里帰りするウィンターホリデーはモストロラウンジもおやすみする。
にとってはカリムを探しに行く絶好のチャンスだ
「ジルさん、貴方はご実家には帰らないのですか?」
ウィンターホリデー前日、モストロラウンジの大掃除中にアズールがに疑問を投げかけた。
『はい、とりあえずやる事をやってから実家へ帰ろうかと』
大掃除を早く終わらせてカリム様を探しに行きたい!そう思いつつもオクタヴィネルの先輩方に足止めを食らっていてなかなか探しに行けない。
「やること〜?なになに?興味あるなぁ〜」
後ろからフロイドがにょろっとを覗き込む。
『わわっ…フロイド先輩』
「ねぇねぇ〜クマノミちゃん、やることってなぁに?」
『なんだっていいじゃないですか』
「おや、隠されると気になりますね…《そんなに怖がらないで力になりたいんです。"齧りとる歯"》」
はジェイドのユニーク魔法にかかった。
「良いですかジルさん、貴方は今から僕の質問に正直に答えなければなりませんよ?」
『はい』
「貴方は何者でやりたい事とはなんですか?」
はこれまでのことカリムを探していること全て洗いざらい吐いてしまった。
『…っ!私一体何を』
「ふぇ〜そうだったんだぁびっくり〜」
「これは驚きましたね」
「ええ本当に、まさか貴方が使用人仲間に成り済まして入学してきた女性だったとは…」
『私、全部話して…お願いします!どうかこのことは内密にしてくださいっ!せっかくカリム様にお会いするチャンスなんです!アギーラさんが私にくれたチャンスを無駄にしたくないんです!どうか…』
はその場で勢いよく土下座して3人に懇願した。