第16章 刀鍛冶の里
驚きつつも、突然現れた高飛車な鴉に挨拶は忘れない。
炭「時透くんの鴉ですか??」
『えぇ。銀子ちゃんです。』
炭「日の呼吸って“始まりの呼吸”の…。
あの子はそんなに凄い人なのか…。」
杏(“始まりの呼吸”……。
炭治郎くん知ってるんだ…。)
炭「でも日の呼吸じゃないんだね、使うの…。」
なんでだろ…、と考えていると、炭治郎が無自覚にも銀子を怒らせる。
銀「黙ンナサイヨ!!目ン玉ホジクルワヨ!!」
炭「あーーーーーッ!!」
『ぎ、銀子ちゃん、落ち着いて…』
銀子は鋭い嘴で炭治郎の頬に噛みつく。
杏はなんとか宥めようとするも銀子は炭治郎の頬から嘴を放さない。
そんな中、銀子に噛まれたままの炭治郎が突然、ハッ、と目を見開いた。
炭「思い出した、夢だ!!俺あの人を夢で見た!!」
『……夢??』
銀「ハアア??馬ッ鹿ジャナイノアンタ。コノ里ニ来タコトアンノ??非現実的スギテ笑エルワ。戦国時代ノ武士ト知リ合イナワケ??アンタ何歳ヨ??」
炭治郎の謎すぎる言動に首を傾げる杏と祈里と音羽。
そんな3人の正直、心のなかで感じていたことを炭治郎の頬から嘴を放し、いつの間にか炭治郎の肩に乗っていた銀子がケッ、と全部言ってくれた。