第11章 護衛役
戻ってきた2人に視線を向け、立ち上がる。
『今日はもう休みましょうか。』
祈「もうですか??」
音「はやいですね。」
首を傾げる2人。
『今日は疲れたでしょうから早めに休みましょう。明日から早速稽古開始ですからね。』
笑顔のままそう言うと、鎹鴉たちに視線を送る。
鎹鴉たちは視線に気づき、飛び上がるとそれぞれの主の肩にとまる。
祈「稽古…。」
音「頑張りましょう。」
互いに鼓舞し合う姿を見て小さく微笑む。
『それぞれの部屋にお客様用ではあるけど、布団がはいってますから新しいものを買うまではそれを使ってください。』
部屋に向かいながら軽く説明する。
音「分かりました。」
祈「朝は何時頃起きられますか??」
『そうですね…。いつも大体何時頃かしら??』
祈里からの問いかけに少し考えたあと、諦めたのか肩の上のサクラに尋ねる杏。
サ「サァネ。イツモ適当ジャナイ。」
『確かに…鳥たちの声が聞こえて起きるって感じね。でも…大体卯の刻よりは遅いし…でも辰の刻よりは早いって感じでしょうか。』
んー、と考えてかなりふんわりとした答えを返す。