第8章 無限列車
煉(母上。俺はちゃんとやれただろうか。
やるべきことを、果たすべきことを、全うできましたか??)
問いかける煉獄に母は優しく微笑んだ。
瑠(立派にできましたよ。)
そんな母の言葉に煉獄もまた、笑顔を返した。
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炭「っ、煉獄さん!?」
突然、微笑んだまま目を瞑った煉獄に炭治郎が激しく動揺する。
し「大丈夫ですよ。
とりあえず、これで死にはしないでしょう。」
未だ、テキパキと手を動かしながらも炭治郎のために丁寧に答えるしのぶ。
炭「そうですか…。良かった……。」
炭治郎が安堵の溜息を吐いた。
しかし、しのぶは煉獄の治療をしながら違うことを考えていた。
し「杏さん、遅いですね…。」
炭「しのぶさん??」
小さく、小さく呟かれたその言葉をたまたま拾った炭治郎が首をかしげる。
し「上弦の鬼をこちらに近づけぬよう、追い払いに行った杏さんがまだ戻らないんです。」
炭「まさか…っ、!!」
つい、先程まで猗窩座の恐ろしいまでの強さを見ていた炭治郎は青ざめる。