第8章 無限列車
額に汗を滲ませながら処置をしていくしのぶは静かに呟く。
煉「……そうだな。竈門少年。」
しのぶの言葉に少し微笑む煉獄。
煉「俺は君の妹を信じる、鬼殺隊の一員として認める。
汽車の中であの少女が、血を流しながら人間を守るのを見た。
命を懸けて鬼と戦い人を守る者は、誰がなんと言おうと鬼殺隊の一員だ。」
煉獄の言葉に真っ直ぐ煉獄を見ながらもボロボロと涙を溢す炭治郎。
煉「胸を張って生きろ。
己の弱さや不甲斐なさに、どれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ、歯をくいしばって前を向け。
君が足を止めて蹲っても、時間の流れは止まってくれない、共に寄り添って悲しんではくれない。」
煉「俺のことは気にするな。
柱ならば後輩の盾となるのは当然だ…。
柱であれば、誰であっても同じことをする、若い芽は摘ませない…。
竈門少年、猪頭少年、黄色い少年。
もっともっと成長しろ。
そして今度は君たちが、鬼殺隊を支える柱となるのだ。
俺は信じる、君たちを信じる。」
炭「……。」
静かに涙を流す炭治郎。
そんな炭治郎の背後に煉獄は亡き母を見た。