第50章 勝利と代償
カ「大丈夫だよ。目はまだまだ慣れないけど、この屋敷だったら慣れてるしね。」
何処に何があるかは体が覚えているもの、と笑うカナヲ。
未だ療養中であるカナヲは入院着を身に纏ってはいるが、体は大分回復していた。
カ「それにこのままアオイが運んだ方がまた何かにぶつかりそうだよ。」
そう言って笑うカナヲについ先刻ぶつかりそうになったことを思い出す。
ア「あはは……じゃあ、お願いしていい??」
カ「うん。任せて。」
ア「ありがとう、カナヲ!!」
そのまままた早足で目的の場所へと急ぐ。
走りたいが、普段から自分が屋敷内は走らないよう注意をしている手前それはできない。
体感としてはすごく長かったが、やっとの思いで目的の部屋へと辿り着いた。
──コンコン
ア「アオイです。しのぶさま今よろしいですか??」
部屋の主はすぐにドアを開けてくれた。
そして、珍しく息を切らしているアオイに驚きながら部屋へと通す。
し「えぇ。大丈夫よ。どうしたの??」
ア「相談がございまして……。」
アオイはしのぶに先刻の出来事を話した。