第50章 勝利と代償
そのときふと、あることを思い出した。
『私、鬼舞辻に飲み込まれて……吸収されかけたんですよね。そのとき、感覚が薄くなっていく感覚がしていました。……あのとき、ですかね。』
そう言って俯き、フッ、と小さく笑う。
杏(あのとき、日輪刀から手を離してしまった。だから、飲み込まれてしまった。……柱としては不甲斐ないばかり。自業自得ね。)
その表情を見たしのぶはギュッ、と拳を握る。
し「とりあえず、これから月に一度は定期検診を行います。退院後もですよ。いいですね??」
『……わかりました。』
杏は俯いたまま、小さな返事を返した。
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