第50章 勝利と代償
杏はそんな者たちににこやかに対応しながら本当に全てが終わったのだと少しずつ実感していた。
杏(それにまだ会えてない人たちもいるしね。柱たちは重症の人が多いし…。)
しのぶにはまだ目覚めていない者もいると聞いていた。
激しい闘いだったのだから仕方はないが、やはり心配する気持ちは日に日に大きくなっていく。
し「まぁ、無理はしすぎずでお願いしますね。」
『はい。いつもありがとうございます。』
よいしょ、と立ち上がり、次の患者の元へと向かうしのぶを見送った。
数刻後──…
ア「失礼致します。昼餉をお持ちしました。」
『アオイちゃん!!ついに……ですね??』
ア「はい。ついに、ですよ。」
お盆を手に入ってきたアオイに期待のこもった視線を向ける。
ア「しのぶさまからお聞きだとは思いますが、よく噛んでゆっくり召し上がられてください。食後気分が悪くなるようであれば無理せず、すぐに教えてくださいね。」
アオイは注意事項を伝えながら机にお盆を置く。
『もちろんわかってますよ。気をつけます。』