【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは…番外編
第2章 ONE PIECE FILM GOLD
「こんにちは、テゾーロさん。はじめまして』
「確かお名前は…ポートガス・D・アンさんでしたかな?」「そうよ」
『で、なんの用かしら?テゾーロ』
「ああ、今から麦わらの一味の皆さんにご挨拶をと思いましてね」
そう言ったテゾーロはニヤリと笑った。
「…そう。」
『スイ?大丈夫?顔が強張ってる。』
「大丈夫よ。アン、一緒にルフィたちの所へ行きましょうか。』
スイと2人、テゾーロの後を追うように博打のブースへ向かった。
「これはこれは、グラン・テゾーロへようこそ。楽しんでもらえてますか?」
「誰だお前?」
「いやいや、はじめまして、私はこの船のオーナー、ギルド・テゾーロと申します。」
テゾーロはルフィたちに挨拶をしていた。
「あ!お前か!カジノ王ってのはオレは海賊王になる男だ!」
「馬鹿いえ!海賊王になるのは親父だ!!」
「おめェらはなに張り合ってんだよ!」
『確かに海賊王になるのは親父様だよ』
「スイまでなに張り合ってるの…」
「ハハハ…未来の海賊王にお越しいただけるとは実に光栄だ。そうだ!どうです!ぜひ、私とひと勝負しませんか?」
「「勝負?」」
何をするつもりなのか…。スイの顔も先ほどより険しくなっていた。
「せっかくですから、こう言うルールはどうです?あなた方が勝ったら特別に、掛け金の10倍をお返ししましょう。」
「『10倍…』」
「もちろん負けても10倍払えとは言いませんよ。私も腐るほど金を持ってましてね。このくらいじゃないと興奮しないのですよ。さあ、どうします?」
ルフィたちが驚いていたのはもちろんだか、10倍ものお金をかけてどこから勝てる自信が出るのだろうか…。
「気色悪…」
あはは…と呆れ笑いが漏れた。
「「いいぞ!オレは負けねェ!」」
「おいおい、大丈夫かよい」
「あいつらに任せて大丈夫か?」
下でもやはり心配なようだったが、彼らの強運に欠けたんだろう。
「「よし!決めた!全部、半!!」」
エースたちがチップを半に移したとき、コツコツと足音を立てて歩くバカラに嫌な予感がした。
「さすがはルフィ様にエース様。見事なマックスベットでございます。」
わざわざ手袋を外して近寄るバカラ。
『…ッルフィ!エース!待って!!』
「このバカラ感動いたしました。」